<全国高校バスケット選抜優勝大会:札幌山の手81-78盛岡白百合学園>◇女子1回戦◇23日◇広島グリーンアリーナ
盛岡白百合学園(岩手)が大会3連覇を目指す札幌山の手(北海道)を最後の最後まで苦しめた。第2クオーター(Q)途中で最大24点差をつけられながら後半に猛追。残り1分を切ってからPG杉内那緒(3年)が連続3ポイント(P)シュートを決めたが78-81、わずか3点届かなかった。白河旭(福島)、湯沢翔北(秋田)を含めた女子3代表が初戦で姿を消した。
残り1分を切って9点のビハインドだった。相手は女王・札幌山の手。杉内が立て続けに3Pを決める。3点差で残り6秒。SF若松芳(3年)が最後に放った3Pのボールはリングの上を転がって外れた。うつむく盛岡白百合の選手たち。それでも3連覇を目指す強敵をあと1歩まで追い詰めた。
19日、京都明徳との練習試合でPG五日市飛鳥が右鎖骨を骨折した。開幕直前に2年生司令塔を欠く非常事態。五日市自身「どうしていいか分からなくなった」という。しかし、すぐにサポート役に徹しようと気持ちを切り替えた。利き手ではない左手で3年生全員に手紙をしたためた。
試合前日の22日、3年生7人はガタガタの字で埋まった手紙を受け取った。五日市に代わってSGからPGに入った杉内は「自分を信じて仲間を信じて、と書いてあった。飛鳥の気持ちと一緒にプレーしていた」。この日も五日市はベンチで大声を出し続けた。アクシデントが逆にチームの団結を呼び、力になった。
悔いはない。伝統のオールコートディフェンスをやり切った。ハーフタイムに芳賀信之コーチ(67)が「自分たちのバスケをやればいける」と鼓舞。後半に失点を抑えたことが逆襲につながった。全国舞台で表現した「盛岡白百合バスケ」は後輩にしっかりと受け継がれる。【高場泉穂】


