女子で世界49位の土居美咲(25=ミキハウス)が、4大大会では自身初、日本女子として06年の杉山愛以来、10年ぶりに16強に入った。

 土居も錦織に続いた。フリードサムを下すと、両手で控えめにガッツポーズをつくった。日本男女がともに16強入りするのは、松岡修造と伊達公子(当時)が8強入りした95年ウィンブルドン以来21年ぶりだ。「芝が大好き。ウィンブルドンで勝つのは特別」と話していたが、ついに3回戦の壁を突破した。

 第1セット、4-5の自分のサーブで、5本のセットポイントを握られた。それをすべてはね返し、10度のジュースの末にサービスゲームをキープ。6オールからタイブレークで第1セットを先取し、崖っぷちからはい上がった。第2セットは降雨による約2時間の中断直後のゲームをブレーク。最後まで流れを手放さなかった。

 昨年からコーチを米国人に代え、得意の切れ味の鋭いショットが花開いた。精神面に課題があったが「どんなときでもラケットを振り切れ」と指導され、弱気の虫を振り払った。

 控えめな人柄だ。6月3日、所属するミキハウスの五輪代表選手がそろって都内で会見。その時点で五輪代表は決まっていなかったが、内定は決定的。それでも「ここで、私だけまだ決まってないんですが…、多分、大丈夫だとは思うんですけど」とはにかんだコメントが聞く者に好印象を与えた。10月のルクセンブルクオープンでツアー初優勝。リオ五輪代表も正式に決まり、土居の上昇ムードが止まらない。【吉松忠弘】