35歳のオールドルーキーが、強豪に真っ向勝負を挑む。5日にアルゼンチン戦(秩父宮)を控えるラグビー日本代表は1日、都内で練習を公開。実戦形式のメニューが中心で、ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチも試合を想定した具体的な指示を与えた。

 アルゼンチンの強力FWに対抗するために期待がかかるのが、初代表となるプロップ仲谷聖史(35=ヤマハ発動機)だ。15年W杯代表三上が負傷により別メニュー調整中で、代表コーチを兼務するヤマハ発動機の長谷川FWコーチが指導するスクラムへの理解度も深いことから、同試合で代表デビューする可能性も高い。

 身長170センチはFW18人の中で最小。各世代での代表歴もないが、「武器」と語るスクラムの強さと、低く鋭いタックルが評価され、新生代表に名を連ねた。「選ばれた時はびっくりしたが、トップ選手ばかりでやりがいがある。日本のスクラムは進化しているし、世界の強豪にどれだけ通用するか楽しみ。真っ向勝負で、小細工なしの押し合いをしたい」と力を込めた。3日にアルゼンチン戦の最終登録メンバー23人が発表される。【奥山将志】

 ◆仲谷聖史(なかたに・さとし)1981年(昭56)10月27日、大阪・高槻市生まれ。高槻三中でラグビーを始め、島本高を経て立命大に進学。ヤマハ発動機所属。ポジションはプロップ。趣味は釣り、ゴルフ。170センチ、105キロ。家族は妻と1男1女。