聖和学園(宮城)が前回女王の岐阜女に敗れた。

 相手は190センチと182センチのセネガル人留学生2人を擁しており、身長差で得点を重ねられた。外からゴール下で構える高身長のセンターにパスを通され、両外国人に21点と23点と合計40点以上失点。なすすべがなかった。持ち味のオールコートの重圧や走るバスケで開始から五分の戦いを繰り広げたが、第2クオーターから徐々に点差をつけられてしまった。

 ガードとしてU-17日本代表に選出された阿部泉美主将(3年)の鋭いドリブルは有効で14得点と気を吐いたが、時間経過とともにマークが厳しくなり、攻撃の起点も止められてしまった。小野裕コーチ(40)は「留学生がいるチームに全てを出し切ろうとやってきたが、理屈じゃ通用しない部分もある。やりきったかなと思う。岐阜女子さんは経験があるし、すぐにアジャストしてきたのはさすがです」と振り返った。

 阿部は東京医療保健大への進学を予定しており、「ここ(選抜優勝大会)にこれるのは簡単じゃない。辛い時にサポートしてくれた家族や先生、スタンドのみんなに感謝の気持ちです。夢は日本代表に入ること。大学でプレーで恩返しをしたい。将来はオリンピックに出られるようになりたい」と高校での悔しさを大学ではばたく力にすると話した。