全国高校ラグビー大会は今日7日、大阪・花園ラグビー場で決勝が行われる。2大会ぶり6度目の優勝を狙うAシード東福岡は6日、神戸市内で調整し大会2連覇を狙うBシード東海大仰星(大阪第1)戦に備えた。難敵だが前回大会準決勝で敗れたリベンジを果たし、春の選抜大会、夏の7人制大会に続く高校3冠をつかみ取る。

 リベンジVで高校3冠だ! 優勝大本命の東福岡は約1時間半、東海大仰星戦へ向け汗を流した。練習前、宿舎で今大会準決勝の映像を全員でチェックしチームカラーをインプット。練習では、高校日本代表候補のロック箸本主将が「FWとBKがリンクしどこからでも攻めて来る。コンタクトも強い」と話す強みを念頭に、全員が集中した。FW、BKが一体となった速攻の防御や相手ラインアウトのボールを奪う練習などを繰り返した。

 昨夏の合宿で行った練習試合では勝利を収めている。だが藤田雄一郎監督(44)は現チームの印象を「まとまっていて強い。花園前とは見違えるほど成長している」と警戒する難敵だ。それでも優勝を譲る気はない。箸本主将は前回大会準決勝の敗戦が今でも「鮮明に残っている。悔しかった」と言い「絶対負けられない」とキッパリ。だれもが連覇を阻まれたリベンジの思いだ。

 今月5日の全国高校選手権・準々決勝で東海大仰星に敗れたサッカー部の借りも返してみせる。箸本主将によると周囲から「頑張れと言われています。その思いを背負い、最後までハードワークしたい」と言う。自身、中学時代はサッカー部とラグビースクールを掛け持ち、体重90キロの大型ボランチとしてプレーした。J1鹿島内定のDF小田は同じクラスだけに燃えるものがある。

 決勝は06、11年度大会で対戦し1勝1敗。今回、4大会連続で戦うことになった相手に死力を尽くす。【菊川光一】

 ◆前回大会準決勝VTR 昨年1月7日に高校3冠を狙った東海大仰星が連覇を目指した東福岡と激突。前半3トライ2ゴールの19-3も後半に猛追を食らって3トライを許した。ロスタイムは3分を超える攻撃を自陣で耐えしのぎフランカー山田(現主将)がセービングでボール奪取に成功。2点リードを守りきった。