2連覇に挑んだ東海大仰星(大阪第1)は、チームテーマ「真っすぐ走る」で最後に泣いた。7点を追う後半28分。前へ、前へと進めた連続攻撃の最後に、ボールを右に展開。約10メートル先のインゴールを目指し、2年生のFB河瀬が右外のスペースを目指し加速した、だが、パスを捕れない。痛恨のノックオンで攻撃は遮断され、約1分後にノーサイドを迎えた。大工大高(現常翔学園)で優勝経験がある元日本代表の泰治氏(摂南大監督)を父に持つ「怪物2世」は涙した。

 湯浅監督は容赦なく「最後に真っすぐ走らなかった。甘い。甘すぎる」と指摘した。その上で「突き詰められなかった責任を感じている」とも言った。ただ、王者東福岡との花園での通算成績は、4勝4敗の五分になっただけ。名勝負に数えられる高校屈指の好カードへと成長した。