新潟アルビレックスBBのチャンピオンシップ進出に黄色信号がともった。名古屋ダイヤモンドドルフィンズに72-83。第1クオーター(Q)で13-25と差をつけられ、結果的にそこから1点しか詰められなかった。残り23試合になり、新潟は中地区5位。チャンピオンシップ(CS)進出圏の地区2位名古屋Dから4ゲーム差と離された。各地区3位以下の中から勝率上位2チームが得られるワイルドカード争いでも7位と、苦しい状況になった。

 試合開始から10分で、新潟のCS進出が遠のいた。第1Q、残り5分で既に2-13。この間、名古屋Dのパワーフォワード(PF)グレイグ・ブラッキンズ(30)に3点シュート2本を含め、10得点を許した。名古屋Dに決められた12本の3点シュートのうち、4本を第1Qに許した。

 「相手はリーグでいちばん3点シュートを打つチーム」。庄司和広監督(43)が試合前から注意していた相手の強みを、簡単に出させてしまった。第2Qで、名古屋Dの主軸、PFジャスティン・バーレル(29)がテクニカルファウル2つで退場。そんな「敵失」を追い風にすることもできなかった。

 これで前節京都戦(10日)に続く2連敗。「(試合の入りで)こうなると厳しい」。ポイントガード(PG)五十嵐圭(37)の表情は険しい。2月になって、第1Qの結果が勝敗に直結している。81-86で敗れた横浜戦の1戦目(3日)は9-26、92-94の京都2戦目は16-24。序盤から後手を踏まされると、追い上げに力を使わざるを得なくなり、終盤に息切れする。

 相手のエースに得点される一方、起点をつくる五十嵐、得点源のセンター(C)ダバンテ・ガードナー(26)は人数をかけて守られた。「やられ方も同じような内容が続いている」(五十嵐)。相手の流れになり、自分たちの軸になる選手を抑えられると、打つ手が見当たらない。

 地区順位を上げるためにどうしても欲しい白星を逃した。これで新潟はB1全18チーム中の勝率で12位。勝率下位4チームによるB1残留プレーオフに回る可能性すら出てきた。【斎藤慎一郎】