世界ランキング36位の錦織圭(28=日清食品)は同4位で第3シードのアレクサンドル・ズベレフ(21=ドイツ)を3-6、6-3、6-4のフルセットで下し、日本人初の決勝進出を果たした。

 勝利を告げる「ニシコリ」の場内アナウンスに会場は大きな拍手に包まれた。錦織は自ら手をたたきながらコート中央に歩を進めると軽快にジャンプしながら右手を1回転させて豪快なガッツポーズを作った。

 「うれしいです。久しぶりに決勝の舞台に戻って来られた。大事な試合、大事なゲームで決勝へ進めてうれしい。1セット目もいい試合は出来ていた。ただ、悪いところが数ポイントありブレークされたけど集中力を保てばチャンスはくると思っていた。ファイナルも我慢の試合となった。集中してできた。(モンテカルロ大会は)2度目だが歴史もあるし、ナダルが連続して勝っている大会。大事な大会だと思ってプレーしたい。明日(決勝)は一番強敵のナダル。思い切ってプレーしたい。かなりの集中力としぶとさが必要」。

 決勝は2連覇中で世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。ナダルとの対戦成績は錦織の2勝9敗で分が悪いものの、直近の対戦では16年のリオ五輪で勝利を収めて銅メダルを獲得している。2回戦から4連投の錦織だが、この日も疲れたそぶりを見せず2時間10分以上の試合を余裕の表情で戦い抜いた。

 準々決勝で世界3位のチリッチ、準決勝で同4位のズベレフを撃破。タフさが戻ってきた錦織が、最後に赤土の王者・ナダルを攻め落とす。