バスケットボール男子日本代表で昨季のBリーグレギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)に輝いた比江島慎(27)が3日、都内で会見を開き、NBLオーストラリアのブリスベン・ブレッツへの移籍が決定したことを報告した。

 「W杯、東京オリンピック(五輪)を考えたときにこの年での移籍がラストチャンスで、このタイミングしかないと思った。Bリーグよりもマッチアップする選手がでかくてごついので、フィジカルでも1対1で鍛えて、日本代表にも還元したい」と意気込んだ。

 B1で活躍した選手から海外挑戦するのは初めてで、日本人のNBL移籍も前例がない。ワールドカップ(W杯)アジア1次予選でオーストラリアと対戦したことからオーストラリアでのプレーに興味を持ち、今回の契約に至った。「自分がBリーグから行くことで、日本のレベルも見られると思う。失敗したら次はないのかなとの不安はあるけれど、成功すれば次につながる」と言う。契約は1年。「試合数が少ないのでもらえるお金も少なくなる。今年1年は目先のお金よりチャレンジしたい」と決意を表した。

 比江島は7月に2018-19年シーズンからリンク栃木ブレックスに移籍することを発表していたものの、契約を解除してブレッツに移籍する形になる。

 ◆比江島慎(ひえじま・まこと)1990年(平2)8月11日、福岡県生まれ。洛南高を経て青学大、13年に当時のアイシンに入団し新人賞を獲得。同年から日本代表。昨季はレギュラーシーズン55試合(44試合先発)及びチャンピオンシップ(CS)4試合(4試合先発)に出場し、レギュラーシーズン最優秀選手賞、ベスト5に選出。ポジションはシューティングガード(SG)。190センチ、88キロ。