楢崎兄弟が、2人そろって高みを目指す。リード男子予選で兄の楢崎智亜(ともあ、22)はA組5位、弟の明智(めいち、19=ともにTEAM au)はB組12位で、ともに26人で争われる9日の準決勝に駒を進めた。原田海(19=神奈川大)、高田知尭(23=鳥取県協会)、田中修太(18=新潟・直江津中教校)も予選を突破し、日本勢5人が勝ち進んだ。
兄智亜が属するA組では、リード壁の一部ホールド(突起物)付け替えのトラブルがあり、待ち時間が長くなった。どこまで高く登れるかを競うリードの制限時間は6分だが、早い段階で落ちる選手が多ければ次の選手のスタート時間は繰り上がる。時間の読みづらい中でのアクシデント。
B組2番目に登場し、早々と1ルート目を登り終えた弟明智は「アップしすぎないように」と智亜にささやいた。「智くんはアップしすぎると力が入る」。一番近くで見てきた明智からの的確な言葉に、「良い感じに力が抜けた」と1ルート目で38+の高度(39手目をつかむ際に失敗)を獲得。明智は「お前ならいける」との智亜からの言葉に励まされ、2ルート目で40+の高度まで到達した。
今季初めて兄弟で戦う海外大会。明智は2月、今季ワールドカップ(W杯)代表選考大会のボルダリング・ジャパンカップ中に軽い椎間板ヘルニアを患い、W杯代表から漏れた。宿舎も同部屋の2人は「楽だよね」と言い合う仲。智亜が「一番負けたくない存在」と言えば、明智は「智くんには強くいてほしい」と話す。ともに競い合いながら、2人で頂点まで上り詰める。【戸田月菜】


