フィギュアスケート男子の高橋大輔(32=関大KFSC)が14日、大阪・高石市内の通年型リンク「臨海スポーツセンター改修工事完成記念式典」に出席した。

同センターはいったん閉鎖される予定だったが、高橋らの募金によって存続となった全国でも非常に珍しいリンク。高橋は「皆さまのご支援のおかげと思っております。リンクも広くなった臨海から世界で活躍できるスケーターがたくさん育ってくれると思っております。これからもフィギュアスケート、アイスホッケー、スピードスケートとスケートのすべてをよろしくお願いいたします」と感謝を口にした。

高橋は、4年ぶりの復帰で3位だった近畿選手権を終えたばかり。西日本選手権(11月1日開幕、名古屋市ガイシプラザ)を控えており、コンディション調整のために演技の披露は見送った。「本当は演技する予定でしたが、近畿選手権で思った以上に大ダメージがきて、勝手ながら演技をやめさせていただきました。申し訳ありません」と頭を下げた。それでも350人の観覧者からは温かい拍手が降り注いだ。

イベントではゲストスケーターとして、平昌五輪代表の田中刑事、14年ソチ五輪代表の村上佳菜子さん、友野一希、須本光希の4人がエキシビションで演技をを披露した。

同センターは08年に耐震工事の必要性が指摘されて、14年までに閉鎖される予定だった。工事費3億円の半分にあたる1億5000万円を高橋らが募金で集めて、大阪府が残り1億5000万円を拠出。今年9月28日にリンクがリニューアルオープンしており、この日はそれを記念したイベントだった。