卓球女子で五輪に4大会連続出場し、21日に自身のブログで引退を表明した福原愛(29=ANA)が23日、都内で取材に応じ、自らの口で、改めて引退について語った。福原はその中で、引退の気持ちが浮かんだのは5月だったと明かした。

福原は「ずっと自分主導の考えで、東京オリンピックに出る、出ない、卓球を続ける、続けないと考えました。自分で勝手に考えた役割を一歩引いて見られた時、初めてこの結論を出せた。5月には、こうした考えがジワジワ出てきて、自分の考えから言葉に出して伝えるのに勇気が必要で、時間がかかってしまいました」と語った。

また引退を考えた要因の1つに、後輩たちの成長を挙げた。石川佳純(25=全農)、「黄金世代」といわれる伊藤美誠(18=スターツ)、平野美宇、早田ひな(ともに18=日本生命)ら次世代の選手が、5月の世界選手権団体戦では、ライバル中国にあと1歩と迫る銀メダルを獲得するまでになった。福原は「ずっと結果が出ているのをインターネットなどで見て、私が選手として現場にいなくても、選手として卓球界を盛り上げなくて良いと思えた」と語った。

その上で、後輩たちに「東京オリンピックは私も楽しみにしていて…選手にとっては、これからが大変だと思いますけど、後輩たちには持ち前の明るさと元気で、これからの卓球界を盛り上げてほしい」とエールを送った。【村上幸将】