空手の日本代表選手団が13日、世界選手権が行われていたマドリードから羽田空港に帰国した。日本は組手、形の個人、団体種目で金4、銀4、銅2の計10のメダルを獲得したが、金メダルは前回16年大会の6に届かなかった。

女子組手のエース植草歩（26＝JAL）が、新しい自分をつくり上げることを誓った。68キロキロ超級で連覇を狙ったが、決勝で前回16年大会の決勝で破ったエレニ（ギリシャ）0－3で完敗。準決勝までは無失点の安定した戦いを見せていただけに、信じられない敗戦になった。「もう切り替えました。技のバリエーションが足りなかった」。

“世界一の中段突き”で2年前は勝った。それ以降、ライバルに研究されているの肌で感じてきたからこそ、上段突きや逆突き、蹴り技を磨いてきた。しかし、決勝でリードを許したところでその技が出せなかった。「練習でできても試合で出せなければ…。中段突きを上回る技を身につけたい。基本から細かい部分を見直したい」と2年の東京五輪へスケールアップを図っていく。

12月の全日本選手権（8日＝東京武道館、9日＝日本武道館）では、無差別級の組手で前人未到の4連覇がかかる。50キロ級で世界初制覇の帝京大の後輩・宮原美穂（22）から「歩先輩の連覇を止めたい」と挑戦状を送られた。昨年は決勝で対戦し、逆転勝ちしている。「全日本は国内の数少ない試合だし、取りにいく。多くの方に感動してもらえる戦いをしたい。楽しい空手を見ていただきたいです」。最後は持ち前の“歩スマイル”でV4達成を宣言した。