世界2位の大坂なおみ(21=日清食品)が、元世界女王に初黒星を喫した。昨年の全米決勝の再現となった元世界1位のS・ウィリアムズ(米国)との準々決勝に3-6、4-6で敗れた。しかし、1位復帰を争っていた同3位のKa・プリスコバ(チェコ)も敗れたため、12日発表の最新世界ランキングで、6月17日の週以来の1位復帰が決まった。

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大坂は敗れても笑顔だった。先にセンターコートを去る時、観客の拍手に手を振って応えた。7月のウィンブルドンで初戦負けを喫した時、相手も待たずにそそくさと退出した姿は、もうなかった。

「自分のプレーが悪かったとは思わない。相手が素晴らしかった」。昨年の全米決勝とは異なった戦い方で挑んだ。全米決勝は完全に打ち勝った形だが、今回はミスを減らす安定したプレーを心がけた。しかし、それが裏目に出た。凡ミスを18本に減らせたが、相手に12本のエースと31本の決定打をたたき込まれた。「少し守備的だった」。それでも全仏、ウィンブルドンのスランプから抜け出し「気持ちの波もなかった」と終始明るかった。