フィギュアスケート男子で18年平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)銀メダリストの宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が31日、今季のグランプリ(GP)シリーズ自身初戦となる第3戦フランス杯(11月1日開幕、グルノーブル)に向けて会場で公式練習に臨んだ。

4回転フリップを重点的に確認しながら、汗を流した。

今季はメインコーチ不在の体制で臨んでおり、今大会にはトレーナーらが同行。振り付けなどが例年よりも遅れ、合計255・23点で優勝したフィンランディア杯(10月11~13日)に続く2戦目になる。

「やっとスタート地点に立ててきた」と言い、フリーで導入予定の4回転サルコーの練習もこなし「決してすごく調子がいいとは言いがたいですけれど、ちゃんと跳ぶジャンプを跳んで、練習を積み重ねてこられた」と現状を評した。

今大会には世界選手権2連覇中で、GP第1戦スケートアメリカを制したネーサン・チェン(20=米国)らが出場。世界の舞台でしのぎを削り合ってきたが、宇野は「今の僕の実力でネーサン選手と争えるほどのものはもっていないので、たとえ順位が上だったとしても、それは偶然であって、決して僕の実力がネーサン選手にかなっているとは思わない。まずは自分がやりたいこと、やらなきゃいけないこと、あとは、少しでもスケートっていうものを楽しめたらなと思います」と冷静だ。

ショートプログラム(SP)は11月1日午後2時半(日本時間同10時半)開始。宇野は9番滑走で、今季の本格的なスタートを切る。(松本愛香通信員)