フィギュアスケート男子で冬季オリンピック(五輪)2連覇の羽生結弦(25=ANA)が、早大人間科学部(通信教育課程)を9月に卒業していたことが8日、分かった。同月20日に行われた卒業式は、新型コロナウイルス対策のため規模を縮小。各専攻の代表者が卒業証書を受け取る形だったため出席していなかった。

宮城・東北高を卒業後、13年に入学。人間情報科学を専攻してきた。在学中に14年ソチ五輪と18年ピョンチャン(平昌)五輪で金メダルを獲得。拠点のカナダでオンライン授業を受けるなど、練習や試合といった競技生活と並行して課題等を提出してきた。

8月23日に放送された日本テレビ系「24時間テレビ」にリモート収録出演した際には、コロナ禍の中で「勉強にすごい集中できて論文を完成させられた」と卒業論文を提出したことを報告。その中の1項目として「3Dモーションキャプチャによる陸上でのジャンプの研究」を紹介していた。

人間の動きをデジタル化して記録・解析する装具のモーションキャプチャを自身に着け、陸上でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んで動作を研究。将来的に、選手の技術向上やAI採点などフィギュアスケート界の発展に役立てたい意向も口にしていた。