女子の日本代表が午前午後の前日調整を終えた。

坂本花織(21=シスメックス)は、午前の曲かけはフリープログラム「マトリックス」を選択した。冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)がステップアウトに。続く3回転フリップからの連続が1回転トーループ、次のサルコーも1回転になった。その後は2回転半-3回転トーループ-2回転トーループ、3回転フリップ-2回転トーループに成功したものの、最後はループが1回転となった。

午後はショートプログラム(SP)「バッハ・ア・ラ・ジャズ」を確認。今度は2回転半から3回転ルッツ、3回転フリップ-3回転トーループの2連続ジャンプを全て決めた。

終了後、報道陣のオンライン取材に応じた。

-前日練習終えて

坂本 最初に滑った時は感覚がまずいなと思ったんですけど、2回目は整氷も重ねていて氷も良くなっていたので。やり切るしかないなっていう気持ちです。

-世界選手権の後は制限ある中、どう調整してきたか

坂本 ルッツがエラーになったのが、すごいこんなに点数に響くんだっていうのを今まで以上に思ったので。ルッツの練習は結構、重点的にやりました。

-具体的には

坂本 何か…難しいなって思って。カーブが違えば全然跳び方も変わってくるし。でも、ちゃんとしたエッジで跳べたりもしたので。なかなかしっくりした跳び方が定まらなかった。結構、苦戦しました。

-世界国別対抗戦の位置付けは

坂本 チームジャパンとして団体で戦うので、五輪の団体戦の予行演習と思って、この大会はやっていこうと思います。

-SPは

坂本 明日は今季最後の試合なので、レベルの取りこぼしなく、ルッツもちゃんとしたエッジで跳んで、思い切りのいいショートができたらと思っています。

-誕生日を迎えた

坂本 隔離中だったので、会えるメンバーも決まっていた。一緒に練習したメンバー、選手の子たちが何かいろいろサプライズをしてくれました。

-どのような

坂本 何て言えばいいんやろう…。お誕生日ムービーを(ペアの木原)龍一君と(アイスダンスの小松原)美里ちゃんが作ってくれました。正直、19から20歳は大人だなと思いましたが、20から21はそこまで変わらなくて、1個、数字が増えたなっていうぐらいで。やっていくことは、どんどん大人にしていかないといけないですけど。

-ルッツの難しさを具体的に

坂本 フリップもルッツもそうなんですが、跳ぶ前に左足がどうしても揺れてしまう。フリップよりも速いタイミングでルッツは跳ばないと完全にインになってしまうんですけど跳んでしまう。タイミングを早くするのがなかなか難しくて、先生と違うな、これも違うなっていう感じでやっていました。

-答え、らしきものはつかんだか

坂本 先生だけじゃなく、連盟の方にも見てもらって、いろいろな方の意見を聞いて、やっとこれかな? っていうのは一応、見つかったので。試合で試してみたいと思います。

-タイミングを早くすれば跳べるものなのか

坂本 左足が絶対に揺れるんですけど、アウトに乗って(ジェスチャーしながら)ここまできちゃったらフリップ。ここで跳べるようにっていうので、それを乗り過ぎるとフリップになるので。早く跳びすぎると上半身が先に回り過ぎて、こけちゃったり…。

-団体戦と普段の試合で意識の違いは。いつも大会は楽しい雰囲気があるが

坂本 意識の違いというか、五輪の団体戦にどういうモチベーションで挑んだら五輪に行けるか、っていうのを、この大会でしっかり学んで来シーズンにつながるようにしたい。それと、個人戦だれど、団体っていうのはやっぱり、この大会ならでは、ですし、五輪の団体戦もそうなので。1人だとやっぱり失敗しても自分のせいになるけれど、失敗がチームに響いてしまうのは自分にとってすごく怖いことなので、それは避けたいっていう気持ちがすごく大きいです。それが個人と団体の違いかなと思います。

【松本航】