バレーボールV1女子のNECレッドロケッツに所属する五輪代表のアウトサイドヒッターの古賀紗理那（25）、ミドルブロッカーの島村春世（29）と山田二千華（21）の3選手が23日までに日刊スポーツの取材に応じ、東京オリンピック（五輪）で思い描いた結果が残せなかった悔しさを語った。本大会では1次リーグ敗退となったが、3年後の24年パリ五輪で雪辱を期す。来月15日に開幕する新シーズンに向けて伝統の「堅守速攻」に磨きをかけ、16－17年シーズン以来となる王座奪還を目指す。【平山連】

ベンチを温める時間が多かった山田にとって、初の五輪はほろ苦い経験となった。1次リーグ5試合のうち、出場したのは韓国戦のみ。それでも「これからバレーやっていく中でひとつの自信になる。出場機会が少なかったけど、肌で感じることができてよかった」と3年後のパリを見据える。

先発出場を果たした韓国戦は「とても緊張していて、何もできなかった悔しさがあります」。引きずっている時間はなく、次の試合が訪れる。最終戦のドミニカ共和国戦はベンチから戦況をうかがったが、短期決戦という状況下でチーム内での序列を受け入れてしまった心残りもあった。

五輪後、自身でNEC金子監督に「休暇はいりません」と伝え、早々にチームに合流。「セッターからもっと信頼してもらえるようなミドル（ブロッカー）にならなきゃ」と練習に打ち込む。代表主将の荒木絵里香が引退を発表しミドルブロッカーの強化が重点課題になる中、「これからは私が引っ張っていかなきゃいけない」と気を引き締めた。

◆山田二千華（やまだ・にちか）2000年（平12）2月24日、愛知県豊田市生まれ。豊橋中央高卒業後、18年にNEC加入。試合前に聴く音楽はKPOPで、好きなアーティストはSEVENTEEN。心に残った応援は「ホームゲームのハリセンの音」。184センチ、73キロ。最高到達点310センチ。