バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ)道予選が5日、北海きたえーるなどで開幕する。男子で初出場の倶知安は、メンバー11人と少数も、中学時代に全道大会を経験した7人を中心に、初陣1勝を目指す。同校は来春、創立100周年を迎える。道大会で勝利を積み重ね、メモリアルイヤーでの新入部員増につなげる。

倶知安が近隣4町の力を結集し、1勝を目指す。地元倶知安中出身6人に、隣町の京極中、共和中出身が各2人、岩内第二中出身の1人の計11人。主将のパワーフォワード追立一沙(かずさ、3年)は「出るだけで満足したくない。まずは全員で1勝を挙げたい」と強い口調で話した。

180センチ、70キロの追立主将は京極中時代にバスケットボール部がなく、高校から本格的に競技を始め、キャリア2年半でチームを道大会にけん引。「1年のときは練習が厳しくて何度も心が折れそうになった。先輩たちに励まされ、ここまで続けることができた。感謝の思いを胸に、戦いたい」と意気込んだ。

3年生は3人と少ないが、1、2年生8人のうち7人が中学時代に全道大会を経験。2年生リーダーのシューティングガード川元雅樂(うた、2年)も岩内第二中3年時に全道大会出場。「チームの武器は外からの得点。もし自分がマークされたら周りをつかってチャンスをつくる」と思い描く。石川雄介監督(35)が「バスケットにかける情熱はチーム一」という得点源を軸に、勝機をつくる。

小樽地区予選では、決勝リーグ初戦で優勝した小樽潮陵に敗れるも、2戦目の小樽水産戦に勝利。3戦目の小樽桜陽戦に5点差で敗れ1勝2敗で3チームが並び、得失点差で2位に入り開催地枠(コロナ禍の影響で会場は札幌に変更)でぎりぎり出場権を勝ち取った。追立主将は「どん底からはい上がれた。あきらめなければチャンスは必ず来る。道大会でも、その気持ちを忘れずに臨みたい」。道大会で勝利をつかみ、来年の創立100周年に花を添える。【永野高輔】