先月の第1戦スケートアメリカ6位の小松原美里(29)尊(30)夫妻組(倉敷FSC)が、好敵手との直接対決に自然と高ぶった。

22年北京オリンピック(五輪)日本代表の座を争う村元哉中(29)高橋大輔(35)組(関大KFSC)との3連戦。NHK杯、ワルシャワカップ、最終選考会と続く勝負の第1ラウンドに向けて、美里は「ウオームアップで大ちゃん(高橋)のシングル時代の映像とか流れてて、刺激は、やっぱり予想はしてましたが、あるなと。だけど、自分たちがやることは変わらないので。スポーツマンとして自分たちのベストを出すことに集中したい」と熱い気持ちになった。尊も「日本のアイスダンスを上げるために2組とも頑張っているので。日本の皆さんの前でいい演技を出せればいい」とアイスダンスの競技力と地位の向上につながるスケーティングを約束した。

スケートアメリカから2週間超。拠点カナダへの入国に必要な電子渡航認証(eTA=イータ)が突然、認証されない問題に陥っていることを前戦で明かしたが、まだ解決せず逆境は続いているという。「カナダに入れませんでした…」と美里は苦しい状況を説明しつつ「ティム(尊)の実家の米コロラドスプリングズでzoomなどオンラインでひたすら練習してきました。できる範囲でベストを」と切り替えて帰国。「でも、まだコロナだなあ」と実感しながらも、不遇のアクシデントを乗り越えた、と言える結果を日本のファンの前で示す。【木下淳】