東京オリンピック(五輪)銀メダルの本多灯(20=日大)が銅メダルを獲得した。決勝5レーンで1分53秒61で3位。今大会の競泳日本勢として初のメダル獲得となった。

東京五輪を圧勝した地元のクリシュトフ・ミラクが、自身の持つ世界記録を更新する1分50秒34で金メダルを獲得した。

「チャレンジャーとしてこのレース臨んだ」と振り返った本多は、「メダルを取れてほっとしている」。安堵(あんど)の表情を見せた。

隣のレーンを泳ぐ王者ミラクは、序盤から驚異的なペースで飛ばしていった。難しい展開を余儀なくされた中でも、集中力は切らさなかった。「負けたことと、ミラークにぜんぜん追いついていないことに関しては本当に悔しい」としつつも、「まずはメダルという目標をクリアできた」と素直にうなずいた。

東京五輪決勝で2秒48だったミラクとの差は、今大会決勝で3秒27に広がった。進化を続ける王者を破るには、自らもさらに成長していく必要がある。「自分の今の立ち位置がすごく分かった。同世代の選手が活躍している中で、僕はまだまだ」。

現状を把握したうえで、負けてばかりはいられない。「来年の世界水泳は福岡。日本の意地を見せたいと強く思う」。1年後の福岡世界水泳へ、そして2年後のパリ五輪へ。さらに大きくなって、王者に真っ向勝負を挑む。