東京五輪バスケットボール男子日本代表で、昨季BリーグMVPの金丸晃輔(33)が、B1三遠ネオフェニックスに移籍することが28日までに分かった。7月1日発表の方向で調整されている。

リーグ屈指のシューターが、生まれ変わろうとする不死鳥を羽ばたかせる。移籍先が注目された金丸が選んだのは、今季西地区最下位に沈むなど、低迷が続くB1三遠だ。

クラブとして伝統を持つ三遠だが、Bリーグ参入後は苦戦を重ねてきた。しかし26年からの“新B1入り”を見据え、抜本的改革に着手。B1千葉ジェッツを常勝軍団に導いた大野篤史氏(44)を新監督に迎え入れることが確実となっている。

名将招請と併せ、戦力補強の目玉として昨季のMVP金丸にオファー。外角シュートの精度や得点力といった実力面に加え、ファンからの人気の高さも、獲得に乗り出す要因となった。新B1では集客力の高さも参入基準の1つとなっている。

Bリーグの島田慎二チェアマンは昨秋、複数の日本人1億円プレーヤーが登場していることを明言。その1人に金丸が含まれていることは濃厚だ。三遠も今回、同等の高額オファーを出したとみられる。

新監督就任が確実な大野氏と金丸は、JBLパナソニック時代にコーチと選手の関係だった。その後B1三河で長くプレーした金丸としては、住み慣れた生活環境に戻れることも三遠を選んだ理由となったようだ。

金丸はB1島根に移籍した今季、クラブ初のプレーオフ(チャンピオンシップ)進出に貢献した。しかしチーム戦術と自身のプレースタイルがマッチしなかったことから、新天地を探すことを決意。島根は5月30日に、「双方合意」の上での契約解除を発表し、金丸の名前は自由交渉選手リストに公示されていた。