世界ランキング3位のノバク・ジョコビッチ(35=セルビア)が4大大会通算21度目の優勝を成し遂げた。大会4連覇、7度目の優勝。

02年ヒューイット以来、20年ぶりのオーストラリア男子の優勝を狙った同40位のニック・キリオス(27)に4-6、6-3、6-4、7-6の4セットで逆転勝ち。この優勝でジョコビッチは、ナダルが持つ4大大会歴代最多通算22度の優勝に、あと1勝と迫った。

ジョコビッチは、キリオスに過去2戦全敗。対戦が17年とはいえ、「まだ1セットも奪ったことがない」と、苦手意識も口にしていた。この日も、第1セットは、キリオスの切れのいいプレーに手を焼き落とした。

しかし、最後までミスを減らす安定した自身のプレーを徹底。強打でミスが増えてきたキリオスから続く3セットをもぎ取り、最後はキリオスがバックのパスをネットした。ジョコビッチは両手を突き上げ、4連覇を祝った。

今大会は、主催者であるオールイングランド・ローンテニスクラブ(AELTC)が、ウクライナに侵攻したロシアと、それを支援したベラルーシの選手の出場を認めなかった。その決定に抗議し、男女のツアーを運営するプロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)が、世界ランキングのポイントを大会に付与していない。

そのため、ジョコビッチは優勝したが、今年は加点がない。昨年優勝で稼いだ2000点が、そのまま消滅するだけで、11日に発表予定の最新世界ランキングで7位まで転落する。

ジョコビッチがトップ5から転落するのは、18年8月27日の週に6位だった時以来、約3年11カ月ぶりとなる。

 

◆ウィンブルドンテニスは、6月27日から7月10日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドで最大10コートがライブ配信される。