日本ラグビー協会は29日、男子7人制日本代表の新ヘッドコーチ(HC)に英国出身のサイモン・エイモー氏(43)が就任したと発表した。

21年12月からは男女7人制のテクニカルディレクターとして活動。過去に7人制男子英国代表HCとして、16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)銀メダルに導いた。同氏は都内で行われた記者会見で「イツモ、ベンキョウスルノガ、トテモジュウヨウ」と日本語で強調し「かつて英国を指導した経験を生かせる。日本のユニークさ、強みを非常に感じている」と思いを口にした。

日本は16年リオ五輪で4位入賞、21年東京五輪は12チーム中11位。強化を担当する徳永剛ディレクターは「予選を突破して(24年五輪の)パリでのメダル獲得」と目標を掲げるが、リーグワンなどからの選手の派遣の調整など課題は多い。エイモーHCは「例えば(五輪2大会連続金メダルの)フィジーは2歳の頃からセブンズに近いことをしている。プレー時間を考えると難しいところ」と経験不足に言及しつつ「どのチームにも強みと弱みはある。日本というチームの強みは相手に対する分析力。その分析力を使えばチャンスがある」と今後を見据えた。

チームは11月から世界最高峰ワールドラグビーセブンズシリーズ2023に参戦。2年後のパリ五輪へ強化を加速させる。【松本航】