第4戦英国大会優勝の三原舞依(23=シスメックス)は、5年ぶりのフィンランドで良い思い出を残す。

公式練習ではフリー「恋は魔術師」をかけて通し、演技終盤に2種類の3連続ジャンプ(3回転ルッツ-3回転トーループ-2回転トーループ、3回転ループ-2回転トーループ-2回転ループ)を組み込むなど、引き出しの多さを見せた。序盤のルッツ-トーループの連続3回転は後半で転倒したが「結構滑る氷。壁に寄ったので、終わってからコースを確認して、いつも通りに跳べました」と40分間の練習中に修正した。

氷点下が続くフィンランドは17年に5位となった世界選手権(ヘルシンキ)以来、5年ぶりとなる。当時は17歳でシニア1シーズン目だった。兵庫・芦屋高2年だった頃を思い返し「懐かしさは全然なくて、最初に来た時は17(歳)だったので『若いなぁ』って思いました。雪景色がきれいで、寒いのでスノーブーツを持ってきて良かったなと思います。カイロを握り締めています」とほほえんだ。

今大会4位以上となれば、自力で初のGPファイナル(12月8日開幕、イタリア・トリノ)進出が決まる。SPは25日に行われる。

「目標はファイナルに行くことなので、それにつながるようなショート、フリーをちゃんとやるのが一番大切。あんまり考えすぎずに楽しんで、日本から来てくださっているファンの方々がバナーを持ってくださっている。その方々にしっかり伝わるようにしたい。『私の演技を見られて良かったな』と思ってもらえる演技をしたいので、しっかり集中したいと思います」

フィンランドの地で、5年前からの成長を披露する。(エスポー=松本航)