女子50メートル自由形は多田茉凛(長岡大手3年)が26秒11の新潟県高校新記録をマークしてV3を決めた。11年の県高校記録を0秒01塗り替え、県の最速女王になった。

男子200メートル自由形は塚本悠悟(日本文理3年)が1分53秒53で制し、400メートル自由形、400メートルリレー、800メートルリレーと合わせて大会4冠を獲得した。

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スタートの反応がちょっぴり遅れた。多田は「最初の浮き上がりで、どれだけ前に出られるか」を意識していたが、プランはスタートで崩れた。「前半ちょっと焦ってしまった」。ところが一瞬で立て直す。前半のミスを挽回する豪快なストローク。息継ぎは2回だけで水をとらえた。「ひとつの目標にしていたけれどビックリした」と言う26秒11の県高校新記録。笑顔で右腕を突き上げるのも、一拍も二拍も遅れていた。

「ラスト15メートルはいつも落ちるけれど粘れた」と多田。レース後半の快泳はインターハイ出場への強い意思の表れだ。昨年は26秒79で大会新記録V2。しかし、インターハイ出場への最終関門・北信越高校総体は新型コロナ感染症で出場できなかった。インターハイへの門が閉ざされ「悔しかった」と振り返る。昨年の悔しさを晴らすための第1関門は最高の形で突破した。

筋力アップには励んできた。ベンチプレス、スクワット、懸垂とウエートトレで全身を鍛えた。「テンポの速い泳ぎ」に対応できるパワーを筋トレで獲得。サイズ24・5センチの足は推進力を生む。「インターハイの決勝に出たい」。出場できなかった昨年の分まで多田はパワーを全開にしていた。【涌井幹雄】

○…男子200メートル自由形を1分53秒53のタイムで優勝すると塚本の4冠獲得が決まった。「とてもきつかったけれど、ひとつひとつに集中してできた」。3日間の出場種目全部で優勝。22日の400メートル自由形で大会新Vを決めたのを口火に400メートルリレーの第4泳者として大会新V。23日は800メートルリレーの第4泳者として大会新の優勝に貢献し、最終日の24日は得意な200メートル自由形で優勝した。「200は自己ベスト(1分52秒27)じゃなかったのが悔しいけれど、次に生かせるレースができた」と塚本の声は疲労困憊(こんぱい)の中でも弾んでいた。