伝統の体重無差別7人制団体戦で、国士舘大が16年ぶり7度目の優勝を果たした。7連覇を狙っていた東海大に雪辱。石井慧、加藤博剛らを擁した07年以来の頂点に立った。
22年の全日本選手権王者で、世界選手権にも2年連続出場中の斉藤立(4年)が、最終学年で宿願を成就した。決勝は1-0とリードの副将(6人目)で登場し「自分の中で今大会の正解が気迫だった」という闘志を前面に出す柔道で、内容圧倒の反則勝ち。来夏のパリ五輪(オリンピック)最重量級の金メダルを目指すホープが、自らの勝利で優勝旗を引き寄せた。
3年だった昨年度は、決勝で屈辱にまみれた。同じく東海大と対戦し、本戦は1-1で決着つかず代表戦へ。体重が当時65キロも軽かった相手主将の村尾三四郎(23年世界選手権90キロ級2位、現JESグループ)に延長戦の末、寝技で一本負けし、日本一を逃した。
2カ月前の体重無差別の全日本制覇で日本最強だったはずが、同じ代表勢とはいえ2階級も下の村尾に根負け。この1年、忘れられなかった。
「天国から、どん底に落とされた。去年のことも、めちゃめちゃ今でも思い出す。地獄の1年。俺は終わってしまうのかなとも思ったし、このトラウマの大会で借りを返さないとパリとか話にならない。個人戦では味わいようのない緊張感と重圧だったけど、本当にうれしい。仲間に助けられた。1年間、たまっていたものがなくなった」
昨年6月26日は涙に暮れて、取材にも応じられなかったが、晴れやかな表情で1年後に呪縛を解いた。
個人的には3勝1分けという成績でチームを16年ぶりの制覇に導いた斉藤は「胴上げして~!」と満面の笑み。聖地・日本武道館の中心で、登録体重165キロの体が3度、ちょっぴり宙に浮いた。【木下淳】


