相撲の20年アマ横綱で、昨年アメリカンフットボールに転向した花田秀虎(21=日体大休学中)が18日、都内で会見し、日本人初のNFL入りを目指してNCAA(全米大学体育協会)1部コロラド州立大に8月から編入すると発表した。相撲の前さばきを武器にDL(守備ライン)として本場で修行し、まず公式戦初出場から夢の1歩を踏む。

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自慢の両腕に力こぶをつくり、花田が米国挑戦を表明した。「日本の国技がアメリカの国技にどこまで通用するか。ここで挑まなければ死ぬ前に後悔する」。日体大に進学した20年に全日本相撲選手権で優勝。大学1年のアマ横綱は36年ぶり2人目で角界入りを期待された男が、スピード出世だ。憧れのアメフト転向から所要1年で会見し、NCAAへの挑戦を報告した。

押し相撲だった土俵の上と同様、ブルラッシュ(押し込むプレー)が得意なDL。まだ公式戦出場はないため、社会人王者の富士通に週3で出稽古し、基礎から学んでいた。その段階で今年1月に全日本選抜入りして話題になり、NFLへの登竜門とされるカナダのプロCFLの身体能力測定会(3月)に招待された。

そこでも無双した。北米の巨漢を相手に1対1では負けなし。「全然いける。外国人が大きくて重いとはいえ、それ以上の相手と相撲を取ってきたので。むしろ自信になった」。その動画がSNS上で拡散され、米国の強豪3大学から勧誘され、施設見学や面談を経てコロラド州立大にした。

異例のプロセスで3年次編入し、最大3年間プレーできる制度の中でドラフト指名を目指す。「おっつけなど相撲の前さばきは米国にない技術だけど、手や膝が地面についた時に力が抜ける癖とか長短はある。一から鍛えてもらって、まずは試合に出て経験を積んでいきたい。米国でも一握りのトップ選手しか入れないNFL入りが夢。NCAAを通過点にしたい」。米4大スポーツの中で唯一、日本人が到達していない舞台へ。来月の入学に合わせて渡米し、サマーキャンプを経て秋の公式戦デビューへ電車道を行く。【木下淳】

◆花田秀虎(はなだ・ひでとら)2001年(平13)10月30日、和歌山市生まれ。小学2年時、地元のわんぱく相撲で優勝。和歌山商高1年時に全国高校選抜大会個人戦V。2、3年時は世界ジュニア無差別級2連覇。大学1年のアマチュア横綱は84年の久嶋啓太(元前頭久島海)以来。第66代横綱若乃花の花田虎上氏ら花田家との血縁関係は「よく聞かれますが、ないんです」。大相撲で新入幕の伯桜鵬とは親友で「昨日も電話で悩み相談した」。ベンチプレスMAX200キロ超。185センチ、133キロ。