5年ぶり優勝を目指す日本(世界ランク14位)が、B組1位通過を決めた。

31年W杯開催国の米国(同19位)に41-24で勝利。すでに準決勝進出を決めていたが、計5トライで2戦全勝とした。今春初招集の先発SH藤原忍(25=東京ベイ)が勢いをもたらし、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)は元代表の堀越正巳氏(55=立正大監督)と重ねて期待した。準決勝は15日、東京・秩父宮ラグビー場でA組2位サモア(同13位)と戦う。

   ◇   ◇   ◇

気温30度を超えた熊谷の夜、SH藤原が日本のギアを入れた。17-10の前半38分、ペナルティーからタップキックで速攻を選択。続けてラックから素早く右へパスし、途中出場のフッカー原田のトライを演出した。171センチ、76キロの25歳は攻撃で味方を前に出し「僕が行くと決めたら、みんな行くと決まっている。状況判断です」とほほ笑んだ。

前夜、宿舎でのジャージー授与式に堀越氏が訪れた。早大から神戸製鋼へと進み、W杯2大会に出場したレジェンドの現役引退は99年。同年生まれの藤原は「分からなかったです…」と頭をかきながらも、個別であいさつし「9番はFWと一緒のように戦わないと、チームは負ける」と金言を授かった。過去の代表選手とのつながりを大切にするジョーンズHCも「今日は9番藤原、10番李が我々を前に進めてくれた。堀越さんは小さいがパスが早く、ラック周りがうまい。藤原にも同じように取り組んでほしい」と期待を込めた。

チームの合言葉は「超速ラグビー」。重要なSHは23年W杯を経験した流大が代表引退し、福田健太(ともに東京SG)は故障からの復帰過程だ。1番手の斎藤直人は新天地のフランス1部トゥールーズに合流し、藤原はこの日途中出場の小山と9番を争っている。24年に入って飯沼蓮(浦安)、村田大和(京産大2年)も招集されており、ジョーンズHCは「来週は3人目を呼ぶ」と予告。アピール合戦が続く中、藤原はサモアとの準決勝へ「テンポを出して“超速”にしたい」と言い切った。天理大、東京ベイで日本一を経験した男が、桜のジャージーになじんできた。【松本航】

○…CTBライリーが所属する埼玉の本拠で、マン・オブ・ザ・マッチに輝いた。前半を24-10で折り返し、後半5分に「暑さの中でタフだったが良かった」と自陣から加速。相手4人を振り切り、約70メートル独走トライを決めた。圧倒的なスピードで存在感を示し、ジョーンズHCは「世界一の13番(外側のCTB)になる自信がある」と期待した。