日本(世界ランク13位)が5年ぶり優勝を逃した。

過去4勝15敗のフィジー(同10位)に17-41で完敗。

10-10で迎えた後半に防御が乱れ、計5トライを許した。今大会でエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)が掲げる「超速ラグビー」を落とし込んだ一方、80分の戦いに課題を残した。チームは一時解散を経て、10月26日に日産スタジアムでニュージーランド(同3位)と対戦。11月の欧州遠征は同4位フランス、同5位イングランド戦などを控え、挑戦は続く。

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日本のほころびを、昨秋W杯8強のフィジーは逃してくれなかった。10-13の後半19分。ディフェンスを内側に寄せられ、最後は左大外へ振られた。7人制で今夏パリ五輪銀メダリストのロンガニマシにトライを献上。前半は食い止めていた防御が乱れ、次々とたたみかけられた。プロップ竹内は「フィジカルの1発1発のダメージが蓄積された感じがある」。「超速」で陣形を整え、相手の変幻自在な攻撃を防ぐ守りは、長く続かなかった。

掲げる「超速ラグビー」は、攻撃でも限定的だった。3-0の前半20分、CTBライリーが自ら蹴ったボールをつかんでトライ。個人技で主導権を握ったが、38分にはフッカー原田が危険なタックルで10分間の一時退場となった。以降の好機はラインアウトミスなどで逃し、自陣でBK陣のパスも乱れた。ジョーンズHCは「どの部分でもフィジーに勝れなかった。痛みは伴うし、悔しいが、現状を確認できた」と振り返った。

24年に入って代表戦は9試合目。初実戦だった6月のイングランド戦はやみくもにボールを動かし、WTB長田は「これが自分たちがやるラグビーなのか」と手探りな状態を思い返した。準決勝サモア戦からSOに立川、FBに李を配し、効果的なキックで前へ進んだ。スピードを上げる局面が整備されてきた点については、指揮官は「強くなったと思う」とし、準優勝への歩みを評価した。

24年の代表活動を3分割すれば、いよいよ第3フェーズに入る。ジョーンズHCは「我々は(日本)史上初めてニュージーランドに勝つチームになりたい」と力を込め、「何度でもお伝えします。自分の仕事は新しいスコッドを形成すること。次の世代の選手たちを輩出する」とチーム作りはぶらさない。得た教訓を秋につなげる。【松本航】

▼CTBライリー(5戦連続トライで存在感)「たまたま自分が役割を遂行したことで貢献できた。チームとしっかりつながり、次に向けて頑張る必要がある」