ともにセンバツ出場の早実と日大三が決勝戦で激突し、早実が延長12回の打撃戦を制し、35年ぶり春の東京王者に輝いた。12回裏、野田がサヨナラ打を放った。

 当初の予定を変更し神宮球場で史上初のナイターで開催され2万人の観衆が集まった。注目のスラッガー対決は、早実・清宮幸太郎内野手は投ゴロ、四球、一塁ゴロ、三振、右本塁打、中本塁打、左飛で6打数2安打、8回には高校通算83号2ラン、9回には同点の84号3ランを放った。日大三の強打者、金成麗生内野手は四球、三飛、右飛、三振、左前安打、中飛、三振で6打数1安打だった。

【試合経過】

 日大三が先手を取った。1回1死から2番長谷川が四球で出塁し二盗成功。3番桜井の中越え適時二塁打で1点を先制。その後2死二、三塁から6番日置の左越え3ランで4-0とした。

 その裏、早実も反撃。1回2死一塁から4番野村が左中間に高校通算27号となる2ランを放ち2-4とした。

 2点を追う早実は3回。1死から雪山、清宮が連続四球。4番野村の遊撃強襲の適時安打で3-4、2死後6番小西の右前適時打で4-4の同点とした。

 同点で迎えた5回。1死三塁から4番野村が中堅左へ通算28号となる2ランを放ち6-4と勝ち越しに成功した。

 2点を追う日大三は井上の中前適時打で1点差、さらに桜井の右中間への2点適時二塁打で逆転した。

 1点ビハインドとなった早実は7回裏。2番雪山が四球。清宮三振の後、野村、福本の連打で1死満塁。6番小西の中前適時打で7-7同点。7番橘内の左越え適時二塁打で9-7と勝ち越し。さらに代打福嶋の適時三塁打、9番西田の中前適時打で2点を追加、11-7とした。

 4点を追う日大三は8回、無死二塁から6番日置の右越え適時打で8-11。その後、連続敵失で満塁とし押し出し四球と内野ゴロ併殺打の間に2点を加え10-11と1点差に迫った。

 早実は8回、1死一塁から清宮の右越え2ランで13-10。日大三はこの後金成が登板。146キロ直球で4番野村を三振。その後3連続四死球で満塁としたが追加点奪えず。金成の最速は148キロ。

 2点を追う日大三は9回、桜井の右越えソロで11-13。さらに安打、四球、安打で無死満塁。1死後8番八木の適時打で12-13。暴投で13-13の同点。9番溝口の右犠飛で14-13と勝ち越し。1番井上の適時二塁打で15-13。さらに代打大塚の左越え2ランで17-13とした。

 4点を追う早実は9回、先頭の西田が四球。1番野田の左二塁打で無死二、三塁。2番雪山の右前適時打で14-17。3番清宮が中堅左へ3ランを放ち17-17の同点。延長戦へ。

 10回は両チーム3者凡退。

 11回、両チーム走者を出しながらも無得点。

 12回、早実は1死満塁から野田が中前にサヨナラ打を放った。