台湾のプロ野球八百長事件で、賭博罪と詐欺罪に問われ、台北県の板橋地方法院(裁判所)で、懲役1年8月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡された元阪神投手の中込伸被告について、台湾の「中華プロ野球大連盟」が「量刑が軽すぎる」などと抗議し、これを受けた検察側が先月末に控訴したことが3日分かった。同法院報道官が明らかにした。

 報道官によると、2審の審理は10月以降になる見通し。中込被告は、生活に困っている日本の妻子のため早期帰国を希望し、起訴事実すべてを認めたが、当面は帰国できないことになった。

 台湾プロ野球で八百長が発覚した事件は5回目だが、今回は最多の計24人が起訴された。監督の関与は初めてだったこともあり、プロ野球大連盟は中込被告に厳罰を求めているとみられる。

 先月17日の判決によると、台湾プロ野球リーグの球団「兄弟」の投手コーチや監督を務めていた中込被告は、賭博グループの要求に応じ、2008年4月~09年9月の5試合で八百長に協力する投手を登板させるなどし、計150万台湾元(約400万円)を受け取った。

 [2010年9月3日13時10分]ソーシャルブックマーク