左ひざ問題なし!

 阪神下柳剛投手(41)が23日、シート打撃に登板し、打者13人に48球を投げた。ウエスタン・リーグ、オリックス戦(神戸第2)で調整登板する予定だったが、雨天中止のため実戦形式の練習に参加。左ひざに打球を受けて降板した16日巨人戦(東京ドーム)以来のマウンドで影響を感じさせなかった。不安を一掃し、開幕2戦目の27日横浜戦(京セラドーム大阪)先発が濃厚になった。

 いつも通り、大きく高く右足を上げる。いつも通り、緩急自在にコーナーを突く。長年に渡って作り上げた、いつも通りの投球スタイルだ。「大丈夫や。お疲れさん」。下柳が左ひざ負傷の不安を、はるか遠くに吹き飛ばした。

 発端は16日巨人戦(東京ドーム)。初回、亀井の強烈なライナーを左ひざ付近に受けた。大事を取り、わずか2/3回で降板。この時点で開幕ローテ入りこそ確実にしていたが、患部の状態が心配されていた。

 当初はこの日、負傷後初めての実戦登板が予定されていた。ウエスタンリーグ、オリックス戦(神戸第2)で3回程度を投げるはずだったが、雨天中止。そこで京セラドーム大阪の1軍練習に参加し、シート打撃に登板。いつも通り、元気な姿を披露した。

 マートン、桜井ら打者13人に48球。安打性の当たりはわずか1本で3四球と上々の内容だった。先頭マートンにはカウント2-1から外角高めのボール球を右前に弾かれたが、以降は凡打、凡打…。スライダーにシュートにフォークに、と多彩な変化球で揺さぶり、緻密(ちみつ)なコントロールでバットの芯を外す。3イニング想定でいつも通りの投球を見せ、“問題なし”を証明。久保投手コーチは「前(のブルペンで)も100球ほど投げているし、予定通り。心配はしていない」と信頼を寄せた。

 これで晴れて、開幕ローテ入りが確定。中3日となる開幕2戦目、27日横浜戦(京セラドーム大阪)での先発が濃厚だ。いよいよ、プロ20年目が開幕。「まだまだ最終(調整)よ」。磨き上げた熟練の技を、2010年も惜しみなく披露するつもりだ。

 [2010年3月24日11時10分

 紙面から]ソーシャルブックマーク