ストレートが魔球?

 阪神ドラフト1位岩貞祐太投手(22=横浜商大)が29日、兵庫・西宮市内の鳴尾浜で新人合同自主トレに参加。キャッチボールでドラフト6位岩崎を相手に、独特の握りのストレートを披露した。

 大学時代に試行錯誤して身につけたものだった。一般的にストレートの握りは人さし指、中指、親指でボールを握り、薬指、小指は添えられることが多い。しかし、岩貞の直球は人さし指、中指、薬指、親指がボールの縫い目にかかる握り方だった。「角度がついて、引っかかりがよくなる。自分で放っていてしっくりきたので。これに慣れてしまったので、これが一番です」。前日28日の初ブルペンで、掛布DCも太鼓判の回転のいい直球を投げ込んでいた。

 4年間見続けた横浜商大・佐々木正雄監督はブルペンで特別、握り方や投球に関して言わなかった。「感覚が繊細な子。薬指を使うというより、添えるという方がいいかもしれない。対応力のある子だから、自分のものにしてこの握りになったんだろうね」と説明する。必由館時代は最速138キロだったが、球速は148キロまで上がった。

 内角を突く直球が1つの武器だ。見つけ出した魔球「岩貞ボール」で抑え込む。【宮崎えり子】