全日本を退団した武藤敬司(50)が10日、都内で会見を行い、新団体「WRESTLE-1」の旗揚げを発表した。船木誠勝(44)カズ・ハヤシ(40)ら所属選手11人に、練習生3人を加えた14人での船出となる。9月8日には、東京ドームシティホールで旗揚げ戦を行うことも発表。天才プロレスラー武藤が新たな出発を切った。
世界一のファイティングエンターテインメント集団を目指す。武藤は、明るく希望に満ちた表情で、所信表明を行った。「選手たちが、自分の持っている主義主張をぶつけ合えるようなリングにしたい」。11人の選手、3人の練習生、スタッフが自身を信じ、ついてきた。新団体の頭文字「W」にはWORLD(世界)、WIN(勝利)の意味が込められた。全日本時代に行った台湾に加え「香港、シンガポールにも行きたい。俺の1つの夢なんだ」と熱く語った。
言葉の裏には「俺以上の経験をしているレスラーはほかにいない」という自負がある。来年でレスラー生活30周年。90年代、グレート・ムタとして全米で一世を風靡(ふうび)した。その経験と、新日本で学んだ闘魂、全日本で学んだ王道のすべてを、産声を上げたW-1に注ぎ込む。
練習環境の整備、スタッフの人員確保、興行日程の構築など課題は山積。それでも「真っ白いキャンバスで前向きなことばかりで、楽しくてしょうがないよ」と笑顔を見せた。6月に入り表面化した全日本の分裂騒動。5日には残留選手を中心とした全日本の新体制発表会見も行われた。ファンが望んだ形ではないが、リング外のゴタゴタはこの日で、一定の決着を迎えた。9月8日には、旗揚げ戦が行われる。武藤も予定していた膝の手術を延期。「コンディションを整えていく」と、出場を表明した。天才レスラーが、ファンにプロレスLOVEを見せつける。【奥山将志】
◆近年旗揚げされた主な団体
07年にアントニオ猪木がIGFを、10年に天龍源一郎が天龍プロジェクトを、11年に藤波辰爾、長州力、初代タイガーマスクが中心となりレジェンド・ザ・プロレスリングを、12年に佐々木健介が健介オフィス自主興行を改称しダイヤモンドリングを、同年TAJIRIらが中心となりWNCをそれぞれ旗揚げ。現在も興行を行っている。

