第5回AKB48選抜総選挙(6月8日開票イベント、横浜・日産スタジアム)の立候補締め切りから一夜明けた8日、駆け込みで立候補を届け出たAKB48板野友美(21)が決断に至る経緯を明かした。渡米前に成田空港で日刊スポーツの取材に応じた。今年の総選挙には昨年の237人を上回る過去最高248人が出馬する。

 板野はこの日、ソロ4枚目のシングル(発売日とタイトル未定)のミュージックビデオ撮影のため、成田空港からニューヨークに向かった。出発前に日刊スポーツの取材に応じ、立候補に至る経緯を明かした。

 板野

 初めは99%出ないつもりでした。

 既にグループからの卒業も発表しており、立候補制が発表されて以降、不出馬の方向で気持ちは固まっていた。転機はごく最近の出来事だった。

 板野

 すっごく悩んだんですけど、昨日と一昨日の握手会でファンの皆さんと話をして決めました。

 6、7日に千葉・幕張メッセで行われた握手会で、多くのファンから直接、「最後の選挙に出てほしい」と声を掛けられた。胸に響いた。これまでの自分を振り返り、残り1%だった「出馬」に一気に傾いた。

 板野

 7年間支えてくれたファンの方への感謝の気持ちと、最後に挑戦してみたいなという思いです。

 昨年の総選挙は8位。最後の選挙の目標は「自分が納得できる順位だったら、何位でもいいなと思います」という。それでも「やっぱり去年よりも上だったらいいですよね」とプライドもにじませた。

 グループ1期生として人気を支え、躍進の原動力になってきた。今年の総選挙では「ぱるちゃん(島崎遥香)には頑張ってほしい。去年は23位だったけど、絶対もっと上に行けると思う」。具体的な名前を挙げて、次世代を担うべき後輩たちの奮闘に期待を寄せた。

 開票イベントは自身の集大成になりそうだ。「怖さはまったくない。本当に最後で最後なので今までで一番楽しめる、最高の総選挙になったらいいな」。【横山慧】