無敵の情報局員や超人ヒーローばかりを見ていると、たまにはこんな「ゆるキャラ」がいい。

 大規模なアクションの中心に13歳の少年と無防備な大統領を据えたところがこの映画のミソである。

 外遊中の米大統領を乗せたエアフォース1がフィンランド山中に墜落。救命装置で生き残った大統領は、山奥でテロリストの一隊に追い込まれていく。

 そこに登場するのが、山奥で一夜を過ごす儀式で、一人前の狩人になろうとしていた少年。山は知り尽くしているが、弓の腕は半人前。名うての狩人である父へのコンプレックスもある。大統領の方も、失政続きで足元が危ういことが明らかになってくる。

 ハイテクを駆使しても救援隊が到着するには数時間。2人は生き残れるのか…。少年の機転と大統領の知恵。2人が冷凍庫に乗って滑走するとっぴなシーンが見どころだが、一方で、救命装置やエアフォース1内部はしっかり作り込まれ、作品の重みになっている。

 少年役のオンニ・トンミラの硬い表情、純朴さは地に足がついた感じ。大統領役はサミュエル・L・ジャクソンで、作品のスケール感の支えになっている。【相原斎】

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