シンガー・ソングライター秦基博(36)にとって、初めてのオールタイムベストアルバムが6月14日に発売されることが決まった。
発売決定のニュースを書くにあたり、秦に話を聞く機会を設けてもらった。これまでロングインタビューを含めて、何度も話を聞かせてもらっているが、毎回感じることがある。発する言葉1つ1つをすごく大切に、丁寧にしている印象を受けるのだ。
例えば、質問をすると、必ずワンテンポ時間を置く。おそらく、頭の中で考えや言葉を整理しているのだろう。だからこそ、発せられた言葉1つ1つに、重みと意味を感じるのだ。
おそらく、曲を生み出すソングライターならではなのだろう。秦は楽曲を作る際、メロディーを先に作る「曲先」の場合が多いという。作詞については「ガッと一気に取りかかるタイプ」というが、ギリギリまで曲の1節、詞のワンフレーズまでこだわってきたはずだ。その結果が、今の活躍や人気につながっているのだろう。
オールタイムベストアルバムでは、これまで発表してきたシングル全21枚の表題曲を全て網羅した26曲を収録する。そして、あえて新しくレコーディングするのではなく、当時の音源をまとめたという。その意図を聞くと「例えば、デビュータイミングの時は、初期衝動というか、これからミュージシャンとして始まっていくんだという気概みたいなものが入っている。時が経つにつれて、違う視点や、違うサウンドアプローチがある。その時々の自分自身が出ている」と理由を説明した。
通常盤だけでなく、これまでの楽曲の中でも、さらに代表曲を15曲に絞り込んだ「初回限定はじめまして盤」も発売する。名前は聞いたことがある。サビだけ聴いたことがある。1曲だけ知っている。そんな人たちに、うってつけの1枚と言えそうだ。名刺代わりのアルバムとして、ぜひ聴いてみてほしい。言葉1つ1つ、メロディー細部へのこだわりを、きっと感じてもらえると思う。



