認知症で闘病中の元女優南田洋子さん(76)が1日、救急車で都内の病院に運ばれた。同日夜、東京・六本木のテレビ朝日で会見した夫の俳優長門裕之(75)は「このまま洋子が植物状態になってしまったら、おれの人生どうなるんだろう」と涙をにじませた。

 南田さんは先月28日にベッドから転落。足の痛みを訴えたため、この日、病院に行く予定だった。長門が朝、声をかけたが意識が混濁。救急車を要請して緊急入院した。

 長門は「『おはよう』と声をかけても、笑顔が返ってこない。目がつり上がっていた。なんとか処置をしなければと思った」。南田さんは点滴治療を受けているが、意識は混濁したまま。便秘のためアンモニアが排出されないのが原因とみられる。長門は「このまま寝たきりになったら、僕の責任。僕のキスを一番いやがっていた。もうキスしないから目を覚ましてほしい。今朝よりは少し快方に向かっていると思うが」と声を落とした。

 担当の医師は「退院まで1カ月はかからない」と話しているという。長門は「とても1人では老老介護はできない。遅まきながら介護保険を勉強して、要介護の申請を出している」と話していた。

 [2009年4月2日8時47分

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