マラソンとヨットによる世界一周「アースマラソン」に挑戦中のタレント、間寛平(60)が20日(日本時間21日)、前立腺がんの放射線治療のため、米サンフランシスコに到着し、会見を行った。寛平は、約2カ月間の治療と、その後の再スタートへの意欲を見せた。マラソンを中断した地点のトルクメニスタンまで戻る予定だが、再開時期は状況をみながら判断する。寛平は1月に前立腺がんを公表し、経口と注射によるホルモン治療を行いながら、マラソンを続けていた。

 寛平は、アイスランドの火山噴火による火山灰の影響で、3日間トルクメニスタンで足止めされ、北京経由でサンフランシスコ入りした。約24時間の長旅で、途中、体調を崩して嘔吐(おうと)を繰り返したが、北京からサンフランシスコに向かっているうちに回復したという。空港では妻光代さんに出迎えられ、ホッとした表情を見せた。

 到着後すぐに、担当医となるカリフォルニア大サンフランシスコ校がんセンター泌尿器科の篠原克人教授の診察を受けた。その後、日焼けした顔で会見した寛平は「ほんと心配掛けてすみません。今回のことは、スタートする時にはまったく考えていなかったことで、自分でもびっくりしています。なんとか頑張って頑張って早く治して、1日も早く日本に着けるように頑張りたいと思います」と、復帰を誓った。

 篠原医師は「腫瘍(しゅよう)の程度を5段階とすると4と高いが、きちんと治療すれば完治する。症例数が多く、技術的にも進んでいるので、サンフランシスコに来たことは良い選択だったと思います。ぜひ日本に走って戻ってください。大丈夫」と話した。治療を受けながら、トレーニングもできるという。これまではホルモン治療を受けてきたが、今後は放射線治療を行う。約7週間の行程で外部照射と組織内照射をする。照射するためのマーカーとして、前立腺に純金も埋め込んだ。

 これで治療の準備は整い、寛平は「山あり谷あり。これもアースマラソンなんですね」と、納得した表情を見せた。トルクメニスタンに戻ってマラソンを再開する時期は未定だが「必ず、マーキングしたところへ帰って、そしてまたスタートしたい」と、あらためて宣言した。治療や日々の様子は、ブログやツイッターで伝えるという。

 [2010年4月22日7時40分

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