テレビ朝日系ドラマ「特捜最前線」などで知られる俳優本郷功次郎(ほんごう・こうじろう)さんが14日午前10時30分ごろ、心不全のため横浜市内の病院で亡くなった。74歳だった。葬儀は近親者のみで行う。喪主は妻で女優の古城都(こしろ・みやこ)さん(69)。

 本郷さんは04年に脳梗塞で倒れ、一時的に意識不明の重体になったが、その後、懸命なリハビリと、宝塚歌劇団元トップスターでもある古城さんの献身的な看病で回復。07年11月に「生還パーティー」を開いたが、芸能活動は休止状態だった。今年1月26日には、次男の壮二郎(37)が出演した舞台を観劇するため、都内の劇場に車いすで姿を見せていた。しかし、前日13日から容体が急変し、最期は古城さんら親族がみとったという。

 立大柔道部に所属した本郷さんは、柔道スターを探していた大映幹部の目に留まり、59年に映画「講道館に陽は上る」に準主役でデビュー。61年に「釈迦」に主演したほか、「大魔神怒る」「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」に出演するなど大映の看板スターとして活躍。70年代はテレビに転じ、78年から10年続いた「特捜最前線」の橘刑事役で人気者となった。