横浜FCのFWカズ(三浦知良、49)が今季1号を決めた。

 前節の清水戦に続き今季5度目の先発を務めたカズは「体調が上がってきて、練習からいい感触があった」と序盤から積極的にゴールに迫った。前半8分にDF田所のクロスを頭で合わせるもGKの好セーブに阻まれた。同12分にも田所からのクロスを頭で合わせるも枠外。そして同22分。MF小野瀬が右サイドをえぐって折り返したクロスをファーで合わせ、3本目のシュートで仕留めて見せた。

 カズのゴールは昨年6月28日の水戸戦以来、約1年ぶり。自身が持つJ2最年長得点記録を49歳3カ月24日に更新した。カズは「1、2本目のシュートで相手DFが見きれてない部分があった。3本目で決めることができた。小野瀬の切り込みがよくて、優位な態勢でボールが持てた。半分以上は小野瀬の得点」と振り返った。

 敵将はV川崎と日本代表でともにプレーしたラモス監督だった。試合前は抱き合って再会を喜び「ラモスさんの前で、先発出場できた喜びの方が大きかった」と話す。カズの先制ゴールも試合は逆転で敗れた。後半14分で途中交代したカズは「ゴールをとったことは素直に嬉しいけど、チームを勝たすことができなかったのは残念」と悔しさをにじませた。ラモス監督は盟友の得点に「オーラがあって入り方がすごかった。年齢は関係ない。負けるならカズのゴールで負けたかった」と賛辞を贈っていた。