7季ぶりにJ1で戦う仙台が、シーズンの3分の1を終えてW杯中断期間に入った。リーグ戦は3勝4分け5敗の14位、ナビスコ杯は1次リーグ3勝3分けの無傷で初の決勝トーナメント(T)進出を果たした。リーグでは開幕5戦は王者鹿島を下すなど快進撃を見せたが、その後は7戦勝ちなしと失速。J1の壁に当たった一方で新戦力がフィットし、カップ戦で再浮上した。残り3分の2で目標のTOP10、勝ち点「50」獲得なるか。手倉森誠監督(42)が総括と展望を語った。

 浮き沈みが激しかった。開幕5戦は3位。初の首位に立ち、鹿島も食った。だが、清水との首位決戦で1-5の大敗。次節神戸戦も敗れ、公式戦のホーム連続不敗試合が「28」で途絶えた。清水戦以降7戦で白星をつかめなかった。

 手倉森監督

 いい入り方ができて勝ち点「20」を目標にした。「13」に終わったけど、うまくいかなかったのは神戸戦だけ。清水戦は強気に出た結果だし、鹿島に勝った勢いで挑んだのは失敗じゃない。いい経験だった。京都、湘南、名古屋戦は誤審に見舞われた。審判委員会から「誠に遺憾」って文書が来たけど、オレらにとって大きなハンディ。失われた勝ち点「3」があれば8位だぜ。ただポジティブに考えたい。8位で安心するより14位から出直す方が危機感を持てる。

 4月25日の湘南戦で不動のMF関口を先発から外した。08年の就任後初めて、大なたを振るった。

 手倉森監督

 やっぱり悪い時は外さないと。J2しか経験してない若手が「オレはやれる」って過信してた。その強気な姿勢がJ1でも通用すると信じて、序盤はJ2で活躍した選手を起用した。けど、清水戦とか翻弄(ほんろう)される試合を体験して自信を欠いた。富田も(渡辺)広大も外すしかなかった。梁だって一時、ゴール前に全く顔を出せなかった。ただ、この局面を救ってくれた永井や平瀬、千葉らベテランだって、関口たちの年代で同じ経験をしてるはず。一皮も二皮もむけてくれれば。

 一方で力を発揮したのが、フェルナンジーニョや太田ら新戦力だった。

 手倉森監督

 今後はフェルの技術や太田の飛び出しという持ち味を生かせるチームに成長しないと。(鎌田)次郎も将来はリーダーに成り得る。(高橋)義希も出遅れたけど「らしさ」を出してきた。ただ、レイナルドがな…。現時点で30点。ほかのブラジル人に比べて負けず嫌いじゃない。「自分で頑張らなきゃ、誰もお前を生かさねえぞ」って怒った。様子を見たい。

 若手、ベテラン、新戦力がかみ合ったナビスコ杯は決勝Tに進出した。

 手倉森監督

 リーグの失速は裏を返せば、昨季の天皇杯4強や今季の鹿島戦勝利によって、昇格組の仙台をナメずに戦ってくれたってこと。この成長過程で得た課題を修正しながら挑めたから、いい結果が出た。

 24日からグアムキャンプを行い、リーグ戦再開となる7月17日の山形戦へ向け、巻き返しを図る。

 手倉森監督

 中断期間はスピード、判断力、精度の向上に励みたい。グアムは相当きついプログラムを組んだ。(7月4日の)浦項戦は疲れ切って迎える。追い込まなきゃ、ほかのチームに追いつけないからね。【構成・木下淳】