三陸沖を震源とする地震の影響で11日、茨城・鹿嶋市内のJ1鹿島クラブハウスにも被害が出た。午後2時46分ごろ、最初の大きな揺れが起き、約5分間続いた。天井の電球と壁がはがれ落ち、クラブハウス内の床は、割れた電球の破片が散乱した。

 記者室の本棚も倒れ、警報器が鳴り響いた。大久保縦夫総務部担当部長は「これほど大きな地震は初めて。とりあえず、社員は自宅に帰すことにします」と午後2時59分、スタッフ約30人に緊急避難命令を出した。

 余震は続き、クラブハウスに隣接するグラウンドにも影響があった。トップチームのグラウンドに隣接するユースグラウンドでは地下の水道管が破裂した影響で、水があふれ出していた。グラウンド脇の道路、照明の根元付近には地割れが起き、芝を刈るトラクターの車庫には約1メートルの段差が出きた。グラウンドからは住友金属の工場から黒煙が噴き上がるのが見えた。

 選手たちはこの日、午前9時からセットプレーの練習など約1時間半調整。午後2時20分に鹿嶋市内の寮を出発した。アウェー清水戦で移籍後初先発濃厚のMF本田は「結果を出したい」と意気込んでいたが、クラブの本拠地は思わぬ災害に見舞われた。