<第15回長野オリンピック記念長野マラソン>◇長野運動公園スタート→長野オリンピックスタジアムゴールの42・195キロ◇雪、気温0・4度、湿度95%、東の風2メートル(午前8時30分スタート時)

 引退レースとなった、前日本記録保持者の藤田敦史(36=富士通)は、30キロ過ぎで左ふくらはぎをけいれんし、無念のリタイアとなった。

 レース後は大粒の涙を浮かべながらも、気丈に言葉をつないだ。「最後まで藤田敦史らしい攻めの走りだった。まったく後悔していません。これで逆に踏ん切りがついて、新たなスタートが切れる」と話した。

 駒大時代に箱根駅伝でエース格として活躍し、00年の福岡国際マラソンで当時日本最高の2時間6分51秒をマーク。その後は故障にも泣かされたが「ストイックに競技に取り組んだが、それだけが原動力ではない。支えてくださった周囲の方々の力がなかったら、ここまで現役を続けられなかった」と感謝の言葉。「情熱を持って接したい」とコーチとしての抱負を語った。