<テニス:全米オープン>◇第13日◇6日◇米ニューヨーク・ナショナルテニスセンター◇男子シングルス準決勝

 第10シードの錦織圭(24=日清食品)が、第1シードのノバク・ジョコビッチ(27=セルビア)を3-1(6-4、1-6、7-6、6-3)で破り、日本人初の4大大会シングルス決勝進出を決めた。

 ジョコビッチのボールが大きくベースラインを越えた瞬間、錦織はデッカイ勝利を手に入れた。両手を天に突き上げてガッツポーズだ。

 何度も飛び跳ねて、うれしさを体現した。英語での場内インタビューでは「何が起こっているのか分からない、初めてのセミファイナルだし」と感無量の様子。会場もどっと沸いた。

 日本人未踏の4大大会決勝の舞台にコマを進めた24歳の若武者は、気温35度を超える残暑厳しい中、日焼けした顔を真っ赤にさせて喜んだ。

 「うれしいですね。世界NO・1のプレーヤーに勝って、内容もよかった。2セット目を取られて、ジョコビッチの本当の強さが出てきたので、そこから勝てたというのはうれしい。2セット目を取られた後、中に入っていこうと。後半、中に入って(ラケットを)振り切ることが出来た。最高の気分です」

 王者相手に攻めの姿勢を貫いた結果の白星に納得の様子だった。決勝の相手はチリッチかフェデラーの勝者との大一番。

 「初めての決勝なので、気持ちをしっかり持って。芯(しん)をしっかり持って頑張りたい」。今や錦織には、世界の頂点をつかめる底力がある。