WBCを1年後に控えた今回の強化試合2試合で注目したのは、日本の「スーパーサブ」候補たちだった。その中で私が推したいのは、太田椋内野手(24=オリックス)と矢野雅哉内野手(27=広島)の2人だ。太田は一、二、三塁を、矢野は二、三塁と遊撃を守ることができる貴重な戦力。こういう選手が、メンバーが限られてくる本番で絶対に必要になってくる。昨年11月のプレミア12では小園がその役割をこなしていたが、そこに誰が割って入っていくのか、この競争も見ものだと思う。
この試合で1番に入った太田は先頭から四球で出塁し、第2打席もチーム初安打をマークした。森敬の盗塁で無死二塁となった第3打席は、逆方向への進塁打を意識したチーム打撃もできることを見せていた。実際にここから、この回7得点のビッグイニングが生まれた。守備も二塁と三塁をそつなくこなしていたし、足も遅くない。十分にチャンスはあると思う。
矢野も内野だけでなく、外野もやろうと思えばきっとできると思う。あの肩はメジャークラスだから。今回初めて代表に呼ばれたこの2人を見ていて、来年の楽しみが増えた。
大谷のようにチームの主力に注目するのも楽しみ方の1つだが、そういった選手を陰で支える選手にも、スポットライトが当たって欲しいと考えている。みんながみんな、スーパースターである必要はない。私が出場した06年第1回WBCで、その役割を担ったのは宮本慎也だった。小技もできるし、守備固めもできる。あの選手がサブで控えているのだから、そりゃあチームとして心強い。若手でも、そういうチームに「安心感」を与えられる選手がいたら頼もしいだろう。井端監督自身、どちらかというと渋いプレースタイルの選手だった。そういう選手の重要性はきっと分かっているはずだ。
そのために大事になってくるのは、今シーズンの成績であることは間違いない。初戦に先頭打者アーチを打った水谷も、さらに今年1年をかけてアピールしていくしかない。投手陣も精度の高さをあらためて発揮していた。ただメジャー組を含めたら残された枠は限られており、投手はさらに競争が激しい。シーズンで、無双しないといけないだろう。いずれにしても、非常に楽しみな日本代表になると思っている。(日刊スポーツ評論家)




