楽天元監督の平石洋介氏(45)が日本ハム-楽天13回戦(エスコンフィールド)を評論した。楽天は連敗を喫したが、単なる1敗以上に寂しい試合内容だった。何が足りないかを語る。
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楽天は非常にさみしい試合をしてしまった。投手陣は18安打で12点を奪われ、打線は2安打1点のみ。前日に続き、首位争いをする日本ハムとの力の差が激しく出たと言えばそれまでだが、あまりにも内容がなさすぎた。
もちろん、全ての試合に勝てるわけではない。うまくいかない日もある。だが、苦しいときこそ、どう振る舞うか。そこに野球選手としてというより、人間としての素が出るし、真価が問われると思う。今のチームは勝っているときはイケイケで声が出て、ベンチは盛り上がる。ところが、ビハインドで苦しい展開になった途端、おとなしくなる。この日も途中からは、ただ淡々とプレーしているようにしか見えなかった。プロである以上、「そういうときもある」では済まされない。
リリーフ陣は一方的な展開での登板となり、難しかったのはわかる。それにしても、目の前の打者に投げているだけのように映った。野手もスイングを繰り返すだけ。大前提として、選手は誰も諦めないし、その日勝つためにプレーするが、たとえ負けるとしても明日につながる負け方がある。3連戦の2戦目。翌日の対戦も頭に入れ、何か相手が嫌がることをしてやると意識していたか。
ミスの仕方にも問題があった。0-1の3回無死一塁で郡司のゴロを捕った二塁黒川は、すぐに一塁へ投げた。止めたバットに当たる緩い打球だったため、二塁は間に合わないと判断したのだろう。しかし、一塁走者の田宮は打球が通過するのを待ってから二塁へ向かった。動きを見ていれば、二塁封殺に切り替えられたはずだ。結果、進塁打となり、その田宮が生還した。6回無死一塁では、田宮の三塁後方のファウルフライを村林が落球。ただ、遊撃の宗山が追い付いていた。真っすぐ背走しないといけなかった村林よりも、回り込めた宗山なら落球はなかっただろう。打ち直しとなった田宮は左前打。この回4失点につながり、勝負はついた。
どちらも記録上は「失策」ではないが、痛いミスだった。ミス自体は起きる。だが、防ぐ準備をし、繰り返さないようにすること。徹底できれば、防げるミスはある。正反対だった。
3連敗で借金5となったが、食らい付いていけばAクラスのチャンスは出てくる。にもかかわらず、全く気迫を感じない完敗だった。選手だけでなく、チーム一丸でプレーの質を高め、苦しくても次につながる姿勢を見せて欲しい。今やらないと手遅れとなり、取り返しがつかなくなる。(日刊スポーツ評論家)




