1月から4年ぶりに阪神担当に着任し、当時と比べて日々チームの「変化」を体感している。ここ3年間でベテラン選手の移籍、引退もあり、若手が主体のチームへと変わった。そんな中、18年にシーズンの大半を2軍で過ごしていた1人の選手が、今ではチームの柱となり、立場を大きく変化させていたことが目に留まった。プロ6年目の青柳晃洋投手(28)だ。

18年の青柳は矢野2軍監督の下、ウエスタン・リーグで16試合に登板し、8勝(2敗)で同リーグの最多勝を受賞。しかし、1軍戦の登板はわずか4試合で、勝ち星は1勝止まりだった。矢野監督1年目の19年からは1軍の先発ローテーションに定着し、同年に9勝、20年は7勝、そして昨季は13勝で最多勝&最高勝率の2冠に輝き、虎のエース格へとのし上がった。

今季は開幕投手の有力候補に挙がる。練習中の表情や、1つ1つのコメントを聞いていても堂々としていて、頼もしさを感じる。「この3年間でローテをつかめたのは自信になりました。技術面はもちろん、メンタル面、精神論だったり、考え方が一番変わったかなと思います」と自負する。

リーダーとしての自覚も芽生えていた。まだ28歳ながら、ほとんどの選手が後輩。先発ローテに定着した19年は「回るのが精いっぱいで、自分のことしか考えられなかった」という。最近では「自分だけじゃなく後輩、チームを見ないといけないという気持ちになった。そういうところはすごく変わりましたね」。周りを見られる余裕が出てきたのも、進化した1つの要因と言えるだろう。

今では虎党にも定着した「雨柳さん」の愛称も、18年は呼ばれていなかった。青柳は「1軍のローテで回らないと『雨男』とかもないので」と笑った。今後も3年間担当を離れていたからこそ感じる「変化」を探りつつ、取材を進めていきたい。【古財稜明】