球場ごとの相性というものがある。ある場所では簡単にヒットが生まれるが、別の場所でなかなか快音が出ない。

さまざま要因が絡むのは間違いないが、西武山川穂高内野手(31)が以前に話していたことは1つ興味深かった。各球場による打席からのボールの見え方の違いについて。

「これ、面白いことに毎年、不思議と変わるんですよ」

照明の違い、あるいは目の調子なども絡むようだが、明確な理由ははっきりしない。どの投手と対戦するかの要素も大きく「おまけくらいで考えていい」と言う。ただ、同じ球場でもはっきりと打ちやすく見えるシーズンもあれば、逆に暗く打ちづらいと感じるシーズンもあるという。

「何か巡り合わせがあるんでしょうけど」。今季でいえば、特に楽天生命パークはボールが見えやすかった。数字にも現れる。10試合で打率4割5厘、7本塁打、12打点と打ちまくった。楽天生命パークでは昨季も打率3割5分3厘、4本塁打で好相性だったが、逆に本塁打王に輝いた19年は打率2割5厘、1本塁打と苦手としていた。

来季に向けて、山川は「本塁打王は確実に譲らないです。打点は100以上、理想を言えば120で2冠を取りたい」と意気込む。さて、はっきりとボールが見える。大爆発するのは、どの球場になるか。【西武担当=上田悠太】